「帚木蓬生」の日記一覧

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倭国大乱

帚木蓬生の「日御子」を読了した。著者は現役の医者で、福岡県で心療内科を開業する傍ら、小説の執筆を続けている。本書は、後漢に朝貢した奴国から魏に朝貢した卑弥呼の後継者壹與までの、代々の倭国王に仕えた「使譯(しえき)=通訳」の「あずみ」一族九代の目を通して、弥生時代後期二百年間の歴史を描いた物語である。なお本書では、「あずみ=あづみ」一族は、阿住、安澄、安住、安潜、阿曇等々、表記は異なるが、秦の始皇…

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帚木蓬生は邪馬台国東遷説なのかな。

帚木蓬生の時代小説の3作目「日御子」です。もちろん卑弥呼のことです。 物語は奴国が後漢に朝貢する時代(57年)から卑弥呼が登場し、最後は後継者の壱与が晋へ朝貢する時代(266年)までの壮大な歴史ドラマです。 福岡県在住の作者らしく、地理や古代史に精通しているようです。もしかしたら古代史ファンなのかもしれません。 古代史ファンなら誰でも知っている「あずみ族」を登場させたのは卓見でしょう。代々…