「菊池寛」の日記一覧

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門井慶喜 の 「文豪、社長になる」

★3.5 文芸春秋を創設し、芥川賞・直木賞を作った菊池寛の生涯。 若い頃はあちこちの大学をふらふらと、金も無いのに、何をやりたいのかわからずというより、執筆業をやりたいが自信がなく、時事新報社会部記者として就職したのが実情のようだ。 『中央公論』への寄稿で「忠直卿行状記」や「恩讐の彼方に」などで脚光を浴び、次の新聞長編「真珠夫人」で売れっ子となる。若手育成の『文芸春秋』創立もその…

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【読書】菊池寛「復刻版 大衆明治史」(ダイレクト出版)

  本屋では扱っていないが、ネットで盛んに宣伝している本である。「坂の上の雲」より面白いというのだが、さてどんなものだろうと思って読んでみることにした。   僕は戦前の一般大衆が、明治時代というものをどんな風にイメージしていたのか、皇国史観のもとで、菊池寛は歴史をどのように考えていたのかという点にまず興味があった。戦後GHQによって焚書処分となったというので、その点も興味深かった。内容的に…

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菊池寛の「真珠夫人」を読む

菊池寛のプロフィール 1988年12月26日~1948年3月6日 59歳 香川県高松市出身 高松中学~東京高等師範~明治大学~早稲田大学~一高~ 京都大学 1916年 時事新報社入社 1923年 「文藝春秋」創刊 日本文芸家協会設立、芥川・直木賞設立 大映社長 劇作「父帰る」、小説、「恩讐の彼方に」「真珠夫人」など  彼の家は先祖が高松藩の儒学者であった。 父が家出したため、家が貧しく若くして…

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作家の視点、菊池寛。

先月の豪雨災害の直撃を受けた景勝地の耶馬溪(大分県中津市)、そこに「青の洞門」という江戸時代につくられた隧道がある。 菊池寛の代表作「恩讐の彼方に」の舞台として有名になり、教科書などに載ったこともあり、覚えておられる方も多いでしょう。 この小説に関して面白い話を聞いた。 今日は読書会の日(我が田舎町の図書館では、毎月、時代小説をテーマとしての読書会が開かれている)、地元の時代小説作家による講…