2017年09月21日(木)23:01 会員以外にも公開 ソババッケ 長辻象平の「半百の白刃 虎徹と鬼姫 上下」。 ★3.5 刀工虎徹の半生を描いた伝奇風の娯楽作。 作刀の蘊蓄はかなり深いものがあり、物語をより面白くしている。山本兼一の「いっしん虎徹 」があるが読み比べるとまた面白い。 越前の甲冑師だった長曾根興里は戦のない世となり、50歳の前に江戸に出て刀作りをはじめた。 自己流の鍛刀を持ち込んだ刀商で出会った鬼姫という娘に誘われる。試斬家を生業とする旗本・鵜飼十郎右衛門の娘・邦香だった。 この邦香に…