「深水黎一郎」の日記一覧

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倒叙枕草子

深水黎一郎の「倒叙の四季−破られたトリック−」を読了した。著者は、メフィスト賞出身のミステリー作家であるが、慶應義塾大学大学院後期博士課程単位取得退学(仏文学専攻)、パリ第12大学博士課程研究専門課程(DEA)修了という異色の経歴の持ち主で、「薀蓄」系のミステリーが得意とされている。本書は、懲戒免職処分になった元警視庁の敏腕刑事が作成した完全犯罪の裏ファイルを入手して殺人を犯した4人の犯罪を描い…

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十四人の珍名さん達

深水黎一郎の「ミステリー・アリーナ」を読了した。著者は、第36回メフィスト賞を受賞してデビューしたミステリー作家であるが、慶應義塾大学大学院後期博士課程単位取得退学(仏文学専攻)、パリ第12大学博士課程研究専門課程(DEA)修了という異色の経歴の持ち主で、「薀蓄」系のミステリーが得意とされている。本書は、多重解決ミステリーを多少パロディ化した異色のミステリーである。  本書の舞台は、某TV局が毎…

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人間の尊厳とは

深水黎一郎の「人間の尊厳と八〇〇メートル」を読了した。著者は、第36回メフィスト賞を受賞してデビューしたミステリー作家であるが、パリ第12大学博士課程研究専門課程(DEA)修了という異色の経歴の持ち主で、「薀蓄」系のミステリーが得意とされている。本書は、著者初の短編集で、表題作は第64回日本推理作家協会賞短編部門受賞作である。  「人間の尊厳と八〇〇メートル」:何気なしに入ったとあるバーで、見知…

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アマガヘルの特攻

深水黎一郎の「美人薄命」を読了した。著者は、第36回メフィスト賞を受賞してデビューしたミステリー作家であるが、慶應義塾大学大学院後期博士課程単位取得退学(仏文学専攻)、パリ第12大学博士課程研究専門課程(DEA)修了という異色の経歴の持ち主で、アカデミックな要素を盛り込んだ「薀蓄」系のミステリーが得意と言われている。本書は、薀蓄抜きで、高齢化社会、老人介護を扱った、別の意味で異色の作品である。な…