「カフカ」の日記一覧

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変身(かわりみ) カフカ  多和田葉子訳

グレゴール・ザムザがある朝目覚めると、いけにえにもできないほど穢れた虫に変身していた。 こんな衝撃的な書き出しの小説が今から100年以上も前に発表されていた。あまりのおぞましさと絶望に読むのが辛い話だけど、当時雑誌に発表された後、単行本になって刊行されている。スイスの大学でドイツ文学の博士号を取っているような作家が訳した小説は、こなれていて読みやすかった。 若い時読んだのと 今読…

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「カフカ寓話集」 池内 紀 編訳

「カフカ寓話集」 池内 紀 編訳 岩波文庫 カフカの短編、掌編を収めたものです。 長いもので58ページ、短いものだと6行のものもあります。 短い作品が多いので30編収めたれおり、平均すると7〜8ページぐらいでしょうか。 全体を通した印象は「やっぱりカフカ」でした。 なんとも言いようのない、スッキリしない後味の、しかも、なんかややこしい感じを受けるものがほとんどです。 やたらと言葉を重ねて、詳…

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カフカの邦訳本読み比べ

15日のくらし教育面はタレントの三浦奈保子さんの「カフカの邦訳本読み比べ」です。 オーソンウエルズの映画「審判」良かったですね。観た人いるかな?

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「絶望名人カフカの人生論」頭木弘樹著…打たれ弱いヒトへの処方箋!

クロアチアのスプリットからヴィス島へ行くフェリーボートのなかは世界中からやってきた観光客の華やかでウキウキした雰囲気が漂っています。ヴィス島といえば、アドリア海にある美しい島。青い洞窟や水の青さで有名です。 そんななかで私は出発前に成田国際空港の本屋で求めた「絶望名人カフカの人生論」に読みふけっていました。 カフカは書きます。 「ずいぶん遠くまで歩きました。  五時間ほど、ひとりで。  それ…