「深雪晴」の日記一覧

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新幹線窓に初富士見る旅路 

 初夢に深夜放送まぎれけり   矢島久栄  初夢の続きも少し見たかつた 橋本くに彦  初夢や白馬の騎士とツーショット 隅田享子  初夢を覚ます松籟母の郷 小島禾汀  初夢のふはりと地球離れたり 石田静  初夢にロココの間なる舞踏会 品川鈴子  拳ほどの初富士を置くスカイビユー  酒井たかお  初富士や風一天に透き徹る  石川東児  初富士や…

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紅茶淹れ冬日和やか食卓に

 兎飼ふ女無糖のアールグレイ 川崎真樹子  山焼くやわらわらと出る雉・兎  深川淑枝  野面より上がる湯けむり野兎走り 森藤千鶴  風にふと兎のけはひ深雪晴   鷹岡紫水  かたまつて仔兎ねむる若葉風 千手和子  家毎に〝兎買〟来て疎開の日  芝尚子  婚の庭兎も栗鼠も現れる  品川鈴子  春疾風白兎の浜の波騒ぐ 鈴木照子  セーターは…

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深雪晴オープンカフェに珈琲を

 美術学部音楽学部冬ざるる  片山由美子  冬ざれの大地安らぐ日々となる  稲畑汀子  冬ざれや例へば色のなき絵の具 松田都青  冬ざれの見渡す畝の模様かな 西計郎  降る雪や舟底ごつんと川下り 加藤峰子  物売のこゑの伸びゆく片根雪 中田みなみ  雪積むやふつと聴力への不安 富川明子  暗やみに絣織りなす粉の雪  浅田奈美  雪降って老…

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雪景色木々を透かして日が昇る

 星荒く夜も雪晴の高野山  山田弘子  戸障子のきしみ鳴きして夜の雪  鎌田亮  どんど焚くころより雪の降りだせり  野沢しの武  ともかくも出掛け雪晴なりしかな  稲畑汀子  雷鳥の頸埋め雪の千島笹  岡田貞峰  雪降るも消えかかる朝都会の日  アロマ  行くほどに大湧谷の雪深し  稲畑汀子  この辺り硫黄の匂ふ雪景色  稲畑汀子  刈草に星の粒だつ雪の後  …

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冷たい海鼠の握り美味しくて 

 一点の刃こぼれもなし寒三日月  塚腰杜尚  寒三日月うすうすまろし父を恋ふ  堀口星眠 営巣期  冬三日月ひたと機窓に深空航く  富安風生  飛ぶ雲の寒三日月にかゝりたる  森 みち子  洩るる灯のそこより前後なき深雪  安東次男 裏山  駅にだけ人をり深雪村眠る  嶋田摩耶子  卯の花の深雪咲きして美術館  本宮鼎三  温泉上りの身の柔らかし深雪の夜  殿村莵絲子 牡 丹 …

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蒼々と月に照らされ深雪の夜 

 おのづからよき声の出て深雪晴  能村登四郎  しんとして深雪の視野のあるばかり  加藤秋邨  そこここと網倉見ゆる深雪かな  阿波野青畝  きさらぎや深雪に沈む林檎園  福田蓼汀 山火  夜の深雪ただしんしんと降り積もる  アロマ  酌めば茶のすぐにさめたる深雪かな  鈴木真砂女  大雪や母の点つ茶の泡みどり  大野林火  竹垣にひそむ雉子の眸深雪晴れ  廣瀬直人 帰路 …