初紅葉滾つ瀬は日を返しつつ ながさく清江 初紅葉して傾ける大樹かな 粟屋多慶男 初紅葉あえかな色に染まりつつ アロマ 初紅葉ひとの娘の婚期ふと 藤田湘子 初紅葉峡うつくしきところかな 村山古郷 曇り来て冷えをあらたに初紅葉 鷲谷七菜子 游影 柴漬の味ののりきし初紅葉 宮下麗葉 急流は水の坂なり初紅葉 鷹羽狩行 …
安曇野の秋嶺のぞみテイータイム 井口淳子 パラグライダーの渡る影濃し秋の嶺 鈴木照子 今朝秋の嶺すつきりと稜立てり 小澤克己 垣積みの古窯片輝る秋の声 伊藤希眸 秋の声密かに聞こえ半地下に アロマ 放浪記刻みたる碑や秋の声 石垣幸子 ひとり居の急がぬ家路秋の声 田代貞香 透きとほる風の届けし秋の声 涌羅由美 虚…
今泣いた懸巣の笑ふ里の暮 葦原葭切 早鴨の来てゐる気配山の堰 中嶋昌子 青鷺の水辺の一歩沢桔梗 岡光子 伏流の水車の勢ひ沢桔梗 堤京子 沢桔梗 紅や白もあり アロマ 漣の紡ぐひかりや沢桔梗 成智いづみ 和洋食並ぶ陳列夜の凩 右城暮石 夜々ははや凩めきて港町 高田風人子 木枯に夕日うかべる信濃口 飯田龍太 木枯に川なすごとき街あ…
あと一口あと一口と新酒空 稲畑廣太郎 新酒酌む子にまかせたきことあまた 笹村政子 故里の新酒に冠せし「山頭火」 高野昌代 到来のワインの新酒セ・シ・ボン 鷺山珀眉 杉玉の色変わりて新酒時 アロマ ためし酒これがまことの新酒とや 鈴木としお 温めし新酒を酌むや浜の宿 延川五十昭 美味珍味丹の盆に盛り新酒酌む 片岡さか江 新酒だと聞い…