みづうみへ流れの先を天の川 藤原照子 　父母と心かよはせ天の川 小阪喜美子 　ホルン響く氷河を跨ぐ天の川 金山藤之助 　天の川二十で仰ぎ今仰ぐ 谷田部栄 　山頂や触るるばかりの天の川 淺井照子 　山峡の空狭くして天の川々 　　鈴木一広 　天の川幼き日に見てそれっきり　　アロマ 　シャンパンの泡のさざ波天の川 　副田氷見子 　群青の空に煌め…

　冬の月円かどこまでも正面 　佐土井智津子 　冬の月だんだん膨れ満月へ　　アロマ 　冬の月古都幻想の朱雀門　 福西礼子 　振り仰ぐ電光ニュース冬の月　 稲見寛子 　あおによし奈良には今日も冬の月 　常田創 　糸車紡ぐ窓辺の冬の月　 田巻和子 　冬の月昨日より幾分膨れ　　アロマ 　冬の月背にカクテルはギムレット　 高田令子 　をちこちの路地にまた出る冬の月　 荒木甫…

　れんげワインどくだみワイン秋深まりぬ　 栗林千津 　ロシア見ゆ洋酒に氷柱折り入れて 　平井さち子 　ワインこぼれ 耳濡らされたコリーの昼　 伊丹公子 　ワインなめらか胸にりんかくだけの雛 　渋谷道 　ワインの栓すぽんと抜けて寒明くる 　大玉文子 　ワインの栓音たてて抜き春隣 　館岡沙緻 　ワイン飲むサマードレスの腕白し　 小谷ひろゆき(ひいらぎ) 　ワイン飲む上甲板に白夜光 　宇…