み吉野の旅のはじまる花曇 稲畑汀子 み吉野の奥千本の花の冷 竹下陶子 満開の花の下汀女の句碑あり アロマ 吉野山余花に賑ひ戻りけり 稲畑廣太郎 夜桜の白を極めて女人堂 影島智子 夜桜へ志功の菩薩うかれ出づ 柳下舟灯 花の宴装い凝らす二十歳の娘 アロマ 花冷の傘ふれ合うてまみえけり 目羅忠雄 川筋の視野のさゆらぎ花篝 本多正子 …
花の雨カメラで狙ふひと雫 鎮田紅絲 見上ぐれば身に降りかかる花の雨 兼子栄子 満開の後に花に雪積る アロマ 宵の街ほつほつ濡らす花の雨 今井千鶴子 み吉野や百の雫の花の雨 佐土井智津子 花の雨香し滴石段に アロマ 貴賓室の天井高し花の雨 大地真理 銭湯のもう開いてゐる花の雨 近藤牧男 おしやれして落花の雨となりにけり 中村風信子…
破れかぶれで豪快に=ある種の開き直りも、ときには詩や俳句になったりします。しかし中途半端ではだめ。わぶれかぶれが痛快なくらいになってこそ俳句です 例句 螢の夜老い放題に老いんとす 晴子 夏蜜柑酸つぱし今更純潔など しづ子 泥舟でいいではないか星祭 孝子 百方に借あるごとし秋の暮 友二
ざくろ咲く屋根の上行く新幹線 炭谷種子 新幹線より見る白鷺城 アロマ 芽柳に新幹線の風を呼ぶ 石垣久良 啓蟄や東京を出る新幹線 味元昭次 冠雪の富士を眺めて新幹線 アロマ 新幹線から見る東京の黒い思想 藤後左右 新幹線に持ち込む兜虫の籠 池田秀水 新幹線の棚の破魔矢の飛ぶごとし 鈴木栄子 新幹線ゆつくり発車さくら冷え 鈴木鷹夫 渚通り 新幹…
*何を急く未だ愛でもせで花の雨