「芥川龍之介」の日記一覧

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①読書「杜子春」 芥川龍之介 作

朝ごはんの前に読書しました。 これも考えてみたら両親に買ってもらって50年の時を経て初めて読んだものです。 杜子春という青年が貧乏で寝食する場所すらない身で死のうかと考えていると、一人の仙人に出会います。二度宝の山を与えてもらいながら杜子春は浪費して使い切ってしまい、また貧乏になって一人たたずんでいると三度目の宝の山を辞退してしまいます。お金持ちになると、様々な人たちがすり寄って近づいて…

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ひさひさぶりの投稿

色んなことがあり、ここから離れてました。 今、はまっているのは芥川龍之介です。 教科書でしか読んだことがなかったのですが、やはり人並み外れた芸術性と研ぎ澄まされた感性、豊富な知識が作品に溢れてきています。 芋粥、みかん、ピアノが好きですねえ。

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「退屈」とどう付き合う ?

(長田弘「なつかしい時間」・・「退屈の研究」岩波新書より) 芥川龍之介は、「退屈」がとても嫌いだったという。だから「人と話す」、「本を読む」、「考えている」、「書いている」、「散歩する」等々・・とにかく、何かして一日中、心を働かせていた。そんなことから龍之介を若くしてあの世に追いやったのは、「退屈」だったのかもしれない。 情報化時代に生き、スマホやPCの相手をしていれば暇つぶしが出来る現代の…

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非日常への備え

今月の初めころでしたか、とても大きな地震 がありましたね・・。 ここ何年も地震には驚かされてはいますが、 今回の地震にはとても怖いと感じました。 昨日も、熊本県にある阿蘇山の中岳第一火口で 20日午前、噴火が発生したというニュースに 目が点になりました。 今、皆さんが住んでいる町に突然の異変が現れたら、 どうしますか。 想定外のことや、未知の脅威に襲われたら パニックを起こすでしょう。 …

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ゾロアスター教とニーチェ、森鴎外、芥川龍之介、松本清張、司馬遼太郎

ゾロアスター教は善悪二元論を世界で初めて唱えた現在も信者のいる世界最古の宗教と高校の世界史の教科書にも掲載されているが、最近少々疑問を持ち始めた。ユダヤ教の旧約聖書は、紀元前13世紀以上に遡る。モーセの十戒は神との契約をしたものだが、このモーセはユダヤ教だけでなく、キリスト教、イスラム教でも重要人物とされている。 ゾロアスター教は聖典アヴェスタのヤスナの最古の部分ガーサーの言語学的研究から紀元…

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芥川龍之介『羅生門』(『芥川龍之介全集』第1巻、pp.127-136、岩波書店、1977年)、読了。

 何故か、芥川の『羅生門』を読みたくなった。格差、貧困関連本から続け河合香織さんの『分水嶺』を読んでいる最中に、あゝ「羅生門」が読みたい、と。なぜか?私の深層心理は如何? 雨のそぼ降る今昔の京都、今コロナ禍に喘ぐ地方観光都市かつて地震火事飢饉疫病に喘ぐ都、そんな千年の隔たりすっ飛ばす芥川龍之介は人物造形を通して描いたことは何か。愚生は観た。それは屁理屈を言いつつも、下人も婆も、死臭漂う状況の中で…

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趣味の読書サイト

趣味の読書サイトを運営しています。基本1人で、装画をつくって紹介文を書いて、更新しています。 https://akarinohon.com/ 気になったらちょっとのぞいてみてください。   以下のような装画を2日に1枚くらい作っています。

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何をしても楽しくない憂鬱

フルーツに飢えていたんだわ 毎日 ひとつ りんごか きゅうい か なつみかんかを 買う。 私の 体中の臓器が 喜んでいる。 水を得た 魚のように 音楽に飢えていたんだわ わすれていたの 昔の歌が 心のひだに 深く 静かに しみてゆく 文学に 飢えていたんだわ 薫り高い 文芸作品に 芥川龍之介の  みかん に出会う 虚構を交えて それが技術? みかんの鮮やかさが 視界に 広がる 芸術の世…

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47、「地獄変・偸盗」(芥川龍之介著)は凄まじい歴史の中の現実感描く

「地獄変・偸盗」 芥川龍之介著 新潮文庫 昭和43年11月15日発行 ーこの本も、山梨県立文学館読書会の課題図書、指定文庫であるから読了した。 ー 偸盗  あの女の眼ざし1つで、身を亡ぼした男の数は、この炎天にひるがえる燕の数よりも、沢山ある。現にこう云う己でさえ、唯一度、あの女を見たばかりで、とうとう今のように、身を堕した。  あの女のように、醜い魂と、美しい肉身とを持った人間は、外にいない。…

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有名人の言葉 その75 芥川龍之介

「オレはあくまでも作家だ。いい小説が書けなければ、オレの人生は終わりだ。人生の競技場に踏みとどまりたいと思ふものは、創痍を恐れずに闘わなければならぬ」(芥川龍之介)  芥川龍之介さんはこういう激しい思いを抱いて作家稼業に励んでいたんだね。まあ、プロ中のプロというのはそういうものかもしれない。  でも、それじゃー、あまりにも余裕がなさすぎるよーな気がする。人生、ある程度の余裕というか、遊びの部…

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正宗白鳥「太宰治小論」「芥川氏の文学を評す」を読む

「正宗白鳥全集第6巻 正宗白鳥著 新潮社 昭和40年8月25日発行 ー「太宰治小論」(昭和28年12月「文芸」に発表)  この作家は年月を経ても作品価値を低下されることはあるまいと、私は信じてゐた。  読めば、詰まらぬ者にでも、下手な作品にでも、それをそれと認めながら興味を感ずる私である。  私は太宰の作品は、  読んだ範囲では、「人間失格」と、「グッドバイ」とがいい。  「人間失格」の主人公は…

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芥川著「河童・或阿呆の一生」を読む

「河童・或阿呆の一生」 芥川龍之介著 新潮文庫 昭和43年12月15日発行 ーまず、読了するのに苦労したこと。とにかく、なかなか読了することが出来なかった。全部に目を通すことに時間がかかった。最後は、NHKのど自慢の予選会の合間にも読んで居た。 「大導寺信輔の半生」 本 その内に或古本屋に「ツァラトストラ」を1冊発見した。 2月ほど前に彼の売った手垢だらけの「ツァラトストラ」だった。 友だち …

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『凡兆について』

『凡兆について』という一頁にも満たない芥川龍之介のエッセーがある。 私は俳句は全くの素人で正直なところ余り関心がない。 しかし、此の芥川のエッセーは面白い。 *** 『物の音ひとり倒るる案山子(かかし)かな』 これは芥川が此のエッセーで筆頭に紹介している凡兆の句で、彼はこの句を、『何かピシリと僕らの心を打つものがある。』と評し又『凡兆は非常に鋭い頭を持つてゐたらしい。』とも書いている。 …

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『今昔物語に就いて』(芥川龍之介)

芥川龍之介に『今昔物語に就いて』物語に就いて』という一篇がある。 私が持っているB6版サイズの本で4頁ちょっとの短い一篇だが、この一篇は芥川龍之介の古典論での白眉とも言われているそうだ。 言うまでもなく今昔物語の顕彰者は芥川龍之介だが、それよりもなによりも、このたった4頁余りの”古典論”そのものが実に面白い。 例によって、一部の隙もない文章で書かれているのだが、ここで簡潔に紹介されてい…

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芥川龍之介の美意識

水涕(みづばな)や鼻の先だけ暮れ残る 水涕(みづばな)や鼻の先だけ暮れ残る         我鬼(芥川龍之介) *** 私は芥川龍之介フリークである。 私が初めて小説らしきものを読んだのは彼の『鼻』だったと記憶している。 私が持っている唯一の文学全集と云えば筑摩書房の其れだけだ。この全集だけは今まで捨てずにきた。 既に半世紀以上の「つきあい」である。 私は彼の美意識・・・其れは或る…

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漱石と鴎外

ある雑誌に興味ある記事を見つけた、 芥川龍之介が漱石と鴎外の違いについて 述べた言葉である、 ‟不機嫌な時の漱石はちょいと物凄いんだ、 何も事情を知らない客が来て先生の「虞美人草」か 何かの話を持ち出すことを僕たちは鰓(えら)に触る と言って恐れていた、 ある時そんな場に居合わせた、 忽ち先生はムッとして何とも言えない嫌な顔をする、 怖い顔で無言のまま僕に顎を杓くるん…