素朴な味わい銘菓蕎麦饅頭　　アロマ 　樽冷酒つけたしに蕎麦すすりけり 　石川桂郎 　軽々と廻す石臼走り蕎麦 　丹野光子 　桜よりあはし会津の夢見蕎麦 　橋本榮治 越在 　冷やし蕎麦卵に納豆葱入れて　　アロマ 　うどん煮て山家は秋の夕餉時 　村山古郷 　月冴えし三条麩屋町あられ蕎麦　 徳田千鶴子 　三日月や地はおぼろなる蕎麦畠 　松尾芭蕉 …

　　明け方から暑い　　一晩中暑かった 　　もう限界　気分が悪くなる 　　エアコンも扇風機も点けっぱなし 　オリーヴ葉カレーに煮込み酷暑なる　 細見綾子 　蓋あけし如く極暑の来りけり　 星野立子 　酷暑なり若布にしぼるしやうが汁　 細見綾子 　鰊蕎麦といふもの極暑救ひけり 　水原秋櫻子 蘆雁 　月青くかゝる極暑の夜の町 　高浜虚子 　テレビから酷暑のニュース苛立って　　アロマ…

　素っ気なき飯屋のお嬶御神渡 　千曲山人 　卓上のエリカに憩ふレストラン　 塙 きく 　虹鱒や釣れし湖見てレストラン 　稲畑汀子 　日盛りや順番を待つレストラン 　千葉ゆき枝 　駅前の「いこい」というレストラン　　アロマ 　雉啼くや蕎麦屋で酔ひし昼の酒 　原田青児 　富士仰ぐ一膳飯屋のさくらえび 　平林孝子 　桜海老パスタに混ぜて昼ごはん　　アロマ 　昼閉ざす河岸の料亭葉月潮…

　京三日二日は宿の花の雨 　西山泊雲 泊雲句集 　京時雨虹滋賀時雨虹湖畔 　稲畑汀子 　京時雨冷といふものあれば今日 　吉年虹二 　京鹿の子咲くと添水のはずみけり 　佐野青陽人 　京縞の頭巾で出たり薺うり 　加藤曉台 　京縞の布子見ようぞとし男　 樗良 　京者の口を閉けりはつ鰹　 三宅嘯山 　京種を江戸紫やかきつばた 　不白 不白翁句集 　京終わたりに凍てゐし星か又流る　 河原…

　満月を待ちをり蕎麦を啜りをり 　菊地登紀子 　無佛寺の蕎麦につめたき清水かな 　中勘助 　名月や先づ蓋とって蕎麦を嗅ぐ　 服部嵐雪 　麺棒は父の手作り走り蕎麦　 古田武子 　蓮枯れたりかくててんぷら蕎麦の味　 久保田万太郎 　海老大きくて天笊美味き店　　アロマ 　六月や椎茸煮出汁の御岳蕎麦　 久保田万太郎 流寓抄 　茗荷の子けふ採れたれば昼は蕎麦 　高澤良一 石鏡 　雉蕎麦を約…

　炎天を来て大阪に紛れ込む 　右城暮石 　燕一閃大阪は橋多きかな　 田中英子 　牡蠣船に居て大阪に来てゐたり　 池内たけし 　牡蠣船に大阪一の艶話かな 　河東碧梧桐 　牡蠣船のこと大阪の頃のこと　 阿陪青人 　夏帽の大阪訛りより買ふ絵 　鈴木しづ子 　寡婦に馴れ大阪に馴れ寒夕焼　 久松久子 　火事ひとつあり大阪の仏生会 　辻田克巳 　海の上まで大阪の花曇 　辻田克巳 　海の日の…