「都都逸」の日記一覧

会員以外にも公開

エンドレス都都逸

ビールグラスの泡からそっと          見える瞳に遠い星 遠い雷鳴心のどこか        今も降りしくにわか雨 にわか雨なら黙っていても           いつか晴れると胸の夢 夢に夜風がさらさら吹いて           ひとり荒れ野の髪に花 花を拾って秋夜の散歩        上がり坂道揺れふらり 夜風に吹かれてみましょうか・・・

会員以外にも公開

夏の夜都都逸

ねずみ色した瞳の奥に         映る花火とこわれ星 宵にカラコロ坂道上がり          吹いた夜風と共歩き のぞく素足にからまる夜風          ついて行きたいぬれ小袖 涼む心にちりんと鳴った          窓辺風鈴誰を呼ぶ 流れ月ならつかめもせぬと          後ろ姿の宵の道 夏色の心、持ち続けたいですね・・・

会員以外にも公開

都都逸・雨と・・・

くもり朝から明日の空へ         さっと広げるこころ傘 今日も独りの裏道歩き        からんとからんと鳴る想い 開ききれない蛇の目に落ちる           未練涙の梅雨の時 雨のひとすじ続きの道を         迷いながらのおんな傘 持って行けない梅雨空想い          けれど捨てても行けぬ河 まだ、梅雨ですね・・・

会員以外にも公開

ふらり都都逸

うすい想いのあの日の花に          いつか戻れる宵の道 散りぬ心を拾ってくれる         そんな夢見の朝の月 落ちた枯れ花うもれて深く          届くはずないくもり河 嵐吹く夜の心の隅に        住んでいるのか迷い鳥 風に追われてひと夜の坂に           ふうわふわ夜と踊る髪 ひとりでも、ふたりでも、春はいいですね・・・

会員以外にも公開

浮き世都都逸

そんな言葉をどこかで拾い         はめた写し絵斜め窓 あんな人だとわかっていれば           かける夢など空飛ばせ こんなところで思わぬ石を          ポンとけり上げ晴れる雲 どっち行こうと戻らぬ道で          迷い甘水のどに鳴る あっち指差すうなじの先は           昔落とした夢の影 荒れた庭にも、春が来ているようです・・・…

会員以外にも公開

都都逸・季節迷い

季節迷いの乱れた下駄で         落ちる夜花(よばな)の後を追う 肩に積もった花びらはらい          つんと上向く忘れ鳥 今日もどこかの桜木捜し          降ってくる夢紅として 花の語らい想いの小袖         土手でながめる連れふたり 下駄の鼻緒に落ちゆく春を          のせてからりと上がる坂 迷っているのもまあ、いいのかもしれな…

会員以外にも公開

都都逸・ひとり雪

温め手のひら熱燗包み         お猪口ふたつの雪ひばち 紅い瞳のうさぎのように         飛んでたわむれ雪の上 語る唇絡んで小雪       闇にいろりの山の宿 バサリバサリと雪夜も明けて           独りしんしん外世界 何もない白広げて描く         今日と明日をつなぐ雪 寒いけど、春の後ろ姿は見えているのかもしれない・・・

会員以外にも公開

都都逸・想い冬

閉じた窓辺に枯れ花心         捜すその目に雨の冬 酒が聞いてる宵花語り        誰と言わずに息の冬 思い出さない想いがあれば          それを肴に酒の冬 風が止まった裏駅通り         酔いに揺られて恋の冬 冷た心はどこかに捨てて          熱く注いだ胸の冬 また、寒くなってきました・・・

会員以外にも公開

即興年忘れ都都逸

妙に冷たい指先見つめ         雪のせいだと嘘の口 忘れられたら忘れりゃいいさ            空に飛ばすさちぎれ肌 飲んだお酒に飲まれた夢を         闇に吹く笛語り窓 寒い寒いと冷たい心       伏目流し目絡めとり  隙があるから好きだと言えば           ホット隣りに好きな酒 よいお年を・・・

会員以外にも公開

都都逸・冬歩き

ちょっと冷たい女のふりで          頬をなでてる赤い爪 そっと見せたい気持ちはあれど           あせた口紅引きなおし 気取る心で背中を向けて         本気モードを探す旅 何か言いたい今宵の月と        前を行く影追う夜明け そうねあれからふりむかないと           迷う想いを捨てた道 冬なんだなあとしみじみ思います・・・