牡蠣船に坐し地下鉄の工事音 右城暮石 上下 寒風の外へ地下鉄躍り出る 宮原嶺司 地下鉄地上に出てホッとする アロマ 地下鉄が地上へ雪の降る日かな ふじむらまり 地下鉄の穴出で三社祭かな 稲石實(季節) 地下鉄の迷路や梅雨の傘提げて 舘岡沙緻 地下鉄は青き火花を夜の秋 長谷川櫂 虚空 地下鉄を出でて銀座の涼新た 鯨井愛子 朧月新設地下鉄にて帰る …
ジェイソン・レナルズの「エレベーター」を読了した。著者はアメリカ在住の詩人、ミステリー作家である。本書は、兄を殺害され、その仇を討つためにエレベータに乗った少年が、一階に到着するまでに出会った人々を描いたファンタジー風の中編小説で、アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)YA部門の受賞作ある。 本書の主人公は15歳の少年のウィル(ウィリアム)・ホロマンである。彼の人生の全てに亘って教師であった…