対岸に子鹿たたずむ梓川 西正子 鹿の子はや涼しき斑を放ちたる 中原道夫 戒壇院案内の僧に鹿の子蹤き 神谷文子 稚い鹿の子の瞳にふか緑 小谷ますみ 山間の蕎麦処にて小鹿見る アロマ 洗ひたるやうに鮮やか子鹿の斑 川田さちえ ひょろと立ちあなやとへたる鹿の子かな 大橋敦子 なだらかな山肌駆ける小鹿達 アロマ 子鹿来て鳴く声真似て鳴き返す…
さふらん酒飲むに似合ひの端居かな 影島智子 端居して庭の碧に浸る時 アロマ みちのくは端居といふも夏炉辺に 星野立子 突然の夕立見つつ端居かな アロマ 主婦の枷ゆるりと外し夕端居 神澤 信子 玉蜀黍を齧りつつも端居して アロマ 主婦の枷ゆるりと外し夕端居 神澤 信子 硯匠雨宮弥兵衛昼端居 上野さち子 空に色なくなつて来し夕端居 深見けん二 …