*七草や庭の一草加へけり
昭和は六十四年一月七日まで アロマ 七種を摘む間に昭和終らむと 小泉八重子 七草の粥ふつふつと昭和終ゆ 斎藤節子 七草粥今日をかぎりの昭和かな 福川八重子 七草粥吹いて昭和を送りけり 三嶋隆英 七日粥一炊の間の昭和かな 菅野洋々 七日爪飛ばし昭和と別れけり 持田経子 煮凝や還暦といふ昭和の子 宮岡計次 車中の夕日昭和が溺死していたり 高野ムツオ…
もの思ふゆゑに世にある芹なづな 上田五千石 琥珀 一歩をば痛感したり芹なづな 永田耕衣 陸沈考 七草のなづなすずしろたたく音高く起れり七草けふは 若山牧水 六日八日中に七日のなづなかな 上島鬼貫 出羽人はやさしなづなもはこべらも 鈴木玉斗 初なづな鰹のたゝき納豆まで 素堂 初詣なづなの畦を踏みゆけり 谷口ゆり女 古畑やなづな摘みゆく男ども…