「短歌メモ」の日記一覧

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東京士官

短歌メモから。 彼(か)のTOKYOはもはや戦場、〈崩壊〉へひた向かひつつあり、と。その夜も空軍飛行機は帝国へ還る 夕光(ゆふかげ)のポストへ差し込まるる封筒の差し出し元に士官庁の青字 青切符つよく握られて皺皺なり。駅前の閑散、深夜便の灯り 夜もすがら列車振動止むことなし。横光『微笑』ひらきつつ青服の東京士官ひとりは 『閉店中』パイロンが朝方の商店街入り口に 広大な墓原吹き抜くる風 …