間髪を容れず燗酒がんもどき 深川正一郎 熱燗や街ぐんぐんと暮れてゐし 高田風人子 熱燗や酔へばすなはち支那のこと 遠藤梧逸 熱燗や雨の匂ひを言ひながら 石田郷子 熱燗に絆されつつもカルパッチョ アロマ 燗酒や屋島あたりがしぐれをり 里見善三郎 燗酒や言つてしまへばこともなし 橋本真砂子 熱燗や炉辺の岩魚も焼加減 樋笠文 熱燗や八幡前の蕎…
わたしの両親は京都人、そして私も生まれも育ちも京都です。ホームページで検索すると今川焼きは関東で使われるとのこと、私はどうして「今川焼き」派なのでしょうか?大判焼きも回転焼きも知りません。私は京都人ではないのかと不安になります。子供のころはおでん、がんもどき、刺身、お新香、大学イモなんて言葉は使ったことがありませんでした。おでんは関東煮(かんとだき)、刺身はお造り、お新香はお漬物、大学イモはポテ…
ふわふわと妊婦が歩く開戦日 荻野雅彦 異邦人とゐて十二月八日かな 米山杜城子 一稿の口述寒し開戦日 石川桂郎 高蘆 牡蠣フライ食べ十二月八日かな 石川文子 芥子利く開戦の日のハムサンド 大島民郎 開戦記念日みなさんにはすっぽん料理 増山美島 開戦日アルミの弁当箱に穴 鈴木登代子 開戦日くるぞと布団かぶりけり 木田千女 開戦日ただ海を見てひき返す …