2021年06月13日(日)10:34 会員以外にも公開 夢路 あの日あの時~9年前の6月13日 梅雨の季節なのに初夏の煌めく光が燦々と 落ち込んでいた日々。 夏日も続き夜も寝苦しかった。 6月13日の朝は何の前触れもなく雨だった。 ああ、やっぱり梅雨なのね。 季節はきちんと雨を降らせてくれる。 雨はただひたすらに、真っ直ぐに水の音だけ 残して降りしきる。 鬱蒼たる緑の蔭が落ちている路面をふいにすうっと 冷たい風が吹き抜けた。 窓辺に吊るした風鈴がちりんと鳴った。 最近は、新し…