「恋の短歌」の日記一覧

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恋文仮想空間  三十一文字(三)

夏の夜のはぐれ蝉鳴く一人寝は 風の流れに星の音聞く (二十一) 野ざらしの恋の欠片は朝露の 光の粒に虹と輝く 願い事うちに秘めて仰ぎ見る ブルームーンに君の面影 光降るブルームーンの野を行けば 愛し恋しと叢は泣く 八月の野原に伏して恋語る 二人に降り積む蒼い月光 空蝉のひとつ踏まれて声消える 鈴虫松虫叢にあり ベランダに鳥が忘れた月見草 薄黄の花びら恋は儚く 恋…

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恋文仮想空間  三十一文字(二)

恋人よ安らぎの声きかせこよ ひがな一日待つ吾の耳に (十一) ゆく秋の空緋に染めて曼殊院 もみじ舞うなり恋の夕暮れ ほのぼのと君の心の優しさの 見えるがごとく秋の葉染まる かさこそと踏みし落ち葉の囁きて ひとりごちたる秋の夕暮れ 立ち尽くす君の内なる戸惑いを 言葉にできず祈る我あり 凡その覚悟はあると言いきりし 言葉の裏の哀しみを知る その瞬間(とき)の来たるを知りしそ…