雪嶺を眺めワインは濃紫
どぜう屋の炭火を恋へり十二月 瀧春一 どんよりと蜂蜜こごる十二月 有働亨 汐路 十二月 寒さに身内引き締まる アロマ かなしみは樹々にもありぬ十二月 阿部みどり女 みんなみの雲の眩しき十二月 竹本仁王山 入込みに白き月見し十二月 臼田亜浪 十二月蔵王温泉へ旅して アロマ 十二月八日の日差がんもどき 原田喬 十二月七日の銀座小糠雨 山田閏子 …
どぜう屋の炭火を恋へり十二月 瀧春一 どんよりと蜂蜜こごる十二月 有働亨 汐路 十二月 寒さに身内引き締まる アロマ かなしみは樹々にもありぬ十二月 阿部みどり女 みんなみの雲の眩しき十二月 竹本仁王山 入込みに白き月見し十二月 臼田亜浪 十二月蔵王温泉へ旅して アロマ 十二月八日の日差がんもどき 原田喬 十二月七日の銀座小糠雨 山田閏子 …
いぶりがつこ雪夜に飲めと届きけり 茂里正治 あまえびのぬめりを舌に雪夜かな 吉野義子 雪降ればしみじみ夜景眺めいる アロマ 別の夜の見ゆる雪夜の交差点 田嶌恒子 幼子が雪夜の障子閉めて去る 飯田龍太 湯豆腐や庵は雪夜の郭公 野坡 雪夜かな紅茶に蜂蜜を垂らす アロマ あくがれし雪国に来て飛雪の夜 大島民郎 雪の夜かの世の音に耳澄ます 高林文夫 …
夏風邪の子にヨーグルトプリンかな 小島千架子 夏風邪の児の髪日向臭きかな 高野 芳 食欲に午睡貪る夏風邪よ アロマ 夏風邪の寝嵩細りし思ひかな 河野南畦 湖の森 夏風邪の走りを引いてしまひけり 渡辺恭子 夏風邪の長びいてゐし遠嶺かな 綾部仁喜 樸簡 夏風邪の熱き手を措くところなし 佐藤蒼洋 夏風邪の鼻紙使ふ一二枚 高澤良一 素抱 夏風邪の母に…