子供の頃の年末の想い出は 大掃除をする父母の事 笹帚を作り 天井の煤払いをしていました 父は手拭いを頭に締めて 母は姉さん被りだったかな 土間に御影石の臼を引っ張り出し 家族で餅搗きをしました 板に粉を振り 搗きたての餅を臼から移します それを千切って丸めます 母の里では 搗きたての餅をすぐに柚子酢で食べるのが習慣だったそうです …
餅焼くや更けて風音つのり来し 鷹羽狩行 あたたかき息のごとくに餅置かる 中根美保 年末に餅搗く習わし何時からか アロマ 餅搗きの腰にこたえる杵重し 中島英子 杵振るい御影の石臼よっこらしょ アロマ 餅つきや母は手返しうまかりし 大井昌 故里の情が膨るる炙り餅 高島鷄子 切口の吸ひつく餅を切り重ね 斎藤棹歌 焼餅の我慢…