さんが書いた連載小さな旅の日記一覧

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腰痛抱えて山陰へ(その2)博物館で妄想をたくましゅうする

二日目の宿は玉造温泉へ。午後4時にチェックインしたら 「3時から6時まで、一階のラウンジで日本酒と生ビールが飲み放題です」 なんてことをゆわれる。見れば一升瓶がずらりと並び、ビールサーバーもスタンバイしているではないか。マイフレのm×coさんだったら嬉しさのあまり失神するであろう。でもってラウンジに居座り2時間飲み続けるであろう。(⇒確信) ワシも尻に帆かけてトツゲキしたいところだが、何し…

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腰痛かかえて山陰へ(その1)

木曜午前7時。ギックリ腰だけど杖をつきつつ羽田へ向かう。腰に貼り薬、コルセットを巻き、痛み止めの薬を飲んでの出撃。 いつもなら徒歩10分の駅までのたのたヨロヨロ20分かかってしまい、前途三千里に胸ふたがる思いである。 とはいえ悪いことばかりではなく、杖をついているので、ヒコーキは「お手伝いの必要なお客様から機内へご案内」であって、一番最初に誘導される。キレイなお姉様に手など引いてもらったらな…

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瀬戸内半周(3)猫城主三十郎

備中松山城は昨年の春、ワシが単独で訪ねている。 浦和に帰ってそのことを話したら 「ずるい」 珍しくかーちゃんにむくれられた。 自分が行きたかったところにアホバカ亭主が先にたどり着いたのが面白くないらしい。やな性格。 「次の松江城はあたし一人で行きます」 仕返しのつもりらしいが仕返しになってないぞ。 とゆうわけで今回は接待に徹する。 ふもとから30分ばかりかけて…

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瀬戸内半周(2)誰も読まない前方後円墳ウザ語り

(承前) 丸亀城は石垣の美しい小ぶりなお城だった。かーちゃんは喜んで天守へ登っていったが、ワシはのんびりと外で待つ。 前面には瀬戸内海、北には瀬戸大橋が見渡せる。西には讃岐富士。 閑話休題。香川にはお椀を伏せたような山が多い。どれもきれいな円錐形なので、あのなだらかなカーブは富士山と同じく、溶岩や火山灰が堆積したのだと思っていた。 実はそんなことはなくて、昔々、数百万年前に活…

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瀬戸内海半周(1)オールコピー美術館とカキと刺身定食

先週土曜、かーちゃんとふたりで大阪の次女夫婦を訪ねた。年一回の恒例。ついでに西日本を軽く旅する。これも恒例。ジジババになると恒例が多くなるな。 LCCのスカイマークを選択し、神戸空港を使う。新幹線より安くて速い。羽田なので近いしね。 ジェットスター(成田⇔関空)ならもっと安いが、関空が遠すぎる。あれは大阪のフリをした和歌山だと思う。 三宮のビジホに宿を取り、阪神電車で梅田へ出て、1…

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健康診断と名古屋遠征(お食事時に相応しくありません)

来週月曜に健康診断なので、今週火曜、病院に行き検査キットを貰ってきた。 採尿は問題ないが、雲古の方は何年か前から「日付を変えて2回やれ」となったので問題である。 実はここ数年便秘体質で、ノーマルで3日に1回、ひどいときは1週間近く「イザ鎌倉」が来ない。 そのノックオンザドアも、前触れなく突如としてやってくる傾向であるから「その時」に備え常時キットを持ち歩かなければならぬ。 問題は…

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前へ

先週の金土日と、四国の松山までかーちゃんと二人で野球を見に行った。 全国5地区にある独立リーグの優勝チームが糾合し、トーナメントで日本一を決める大会だ。BCリーグからは埼玉武蔵が出場する。 ワシは過去にBCリーグの職員だったので、普段リーグ戦を見物するとき、特定の球団の応援はしない。 だがしかし、この大会は別。埼玉武蔵はBCリーグの代表であるから、遠慮なく応援できる。 知ってる人は知…

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横須賀ストーリー(その2)

(承前) 京急逸見駅から横須賀中央駅まで各駅停車で移動し、駅前のホテルで荷物を預かってもらう。 ここは横須賀市民の定番結婚式場らしく、この日も何組か挙式の予定が貼りだされていた。 駅から「三笠」までは、徒歩20分ほど。 三笠公園は無料だけど戦艦三笠は600円の入場料がかかる。 同じ公園内に「猿島」行きのフェリー乗場があり、そちらは長蛇の列。どうやら前日にテレビで特集があったらし…

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横須賀ストーリー(その1)

連休はどこへも出掛ける予定はなかった。こちとらプータローで超大型365連休中だ、なんでわざわざ人混みの中へ出掛ける必要があろうか。 だがしかし、せっかくの陽気が続くので独立リーグを観に行こう、と思い立つ。 調べてみたら5月4日(木)、「神奈川-埼玉武蔵」午後1時から横須賀スタジアム、とある。 横須賀かぁ。もう何年も行ってない。野球観戦がてら、ぶらぶら観光もいいかもしれん。 かーち…

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神戸-岡山、二泊三日

先週末、神戸・岡山方面に遠征した。 成田から関空までヒコーキ、そのあと神戸へフェリーで移動し、三宮で飲み会。 夜はカプホに泊まって、翌朝レンタカーで岡山へ向かう。 まずは趣味人お友達のすっぺどん(仮名・♀)を訪ねる。 ナビを頼りに近所まで来て「庭がスゴイ家があるな」と思うたらそれがすっぺ家だった。 築山には「ほてい」やら「観音」やらがバンバン建ってる。「埴輪」まで刺さってる…

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最澄と空海

三連休はかーちゃんとふたりで関西に出かけた。年に一回、大阪に住む次女夫婦の顔を見に行く旅だ。ついでにテキトーに観光するのもいつものこと。前回は伊根、前々回は長浜まで行ったっけ。 ホテルは大阪駅に取り、初日の土曜夜、梅田のお好み焼き屋で次女夫婦と飲み会。 ふたりとも元気そうだった。平日は忙しく働き、週末はスポーツ観戦。今の時期は競馬がメインだそうな。結婚して4年、妻34歳夫29歳。まだペタ…

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納骨と小旅行

5月30日、月曜。晴れて暑い。 10時、老人ホームに寄り、母(なまもの)と父(お骨)をクルマに乗せて新潟へ出発。配偶者も同行。 途中に休憩を挟み、午後2時、(元)実家に到着。オーナーが亡くなり、娘さんはこの家を売却することになった。実家近くに住むワシの姉が管理しているので、カギを開けて入れてもらう。 6つある和室の畳はすべて新調、壁も塗り替えて、家はすっかりきれいになっていた。大事に使われてい…

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野球と温泉と桜と猫

4月9日、土曜。BCリーグ16シーズン目の開幕。 高崎まで車で出かける。 「高崎に行くなら、叔母さんのマンションの整理をしたい」 とゆうわけでかーちゃんもついてくる。 最初にマンションに寄る。 空家になって1ヶ月半。郵便受けにはチラシが溜まっていた。 中身を確認し、ガムテープでふさぐ。 さらに冷蔵庫の電源を抜き、中をアルコールで徹底的に掃除。 かーちゃんは床下収納や衣装ケースを地味にチ…

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紀伊半島駆け足二泊三日(3)十津川郷の桜

三日めは那智勝浦から吉野山を目指した。 山道を150キロ、紀伊半島を縦断する。そのあと名古屋まで走り、車を返却する。 40年以上前、まだ学生だったころ。 新宮から十津川を経て、奈良の五条まで行った。今回のルートとほぼ同じコースだ。 道は通じていたが、片側一車線、ガードレールもない悪路だった。 十津川まではヒッチハイク。拾ってくれたのはトラックの運ちゃんで、30代、元気な阪神ファンだった記憶が…

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紀伊半島駆け足二泊三日(2)忘帰洞の由来

4月4日、月曜。 予報は雨だったが、水平線まできれいに晴れた。 この日は紀伊半島を150キロほど南下した那智勝浦温泉に宿を取っていた。 高速なら2時間ほどで着いちゃう距離。 「途中観光しながらゆっくり走ろう。どこか行きたいところはありまっか」 「うーんと。熊野古道、それと那智の滝」 熊野古道かぁ。ジミだけどあれも一応世界遺産だな。 ガイドブックを開くと、紀伊半島全体にバラバラ「熊野古道」…

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紀伊半島駆け足二泊三日(その1)

げに不運なのは、うちのかーちゃんである。 2月4日が最終出勤、でもって3月31日が退職日。 その間ほぼ2ヶ月の有休であって、学生時代以来の長期休暇のはずだったのに、そこにマンボーがずっぽしとハマってしまった。 「3月になったら長めの旅行に」 なんてふたりで語らっていたのだが、それどころではない。 それでも4月に入って旅行を計画した。 海外はメドが立たないので、日本地図を眺めながら鳩首会談…

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関西二泊三日 その2

日曜日、3日目。 この日は午後7時の新幹線で浦和に帰ることだけが決まっていた。 当初は「京都市内を歩き倒す」つもりだったのだが、足が痛いので断念。 両巨頭による会談の結果、レンタカーを借りてドライブすることで合意。変わり身が早いのがわれわれのトリエだ。 ここはいっぱつ、天の橋立を見物に行こう。 あそこら辺はどん詰まりの土地だから「ついでに寄っていく」ことがない。 つまりはそこを目指して行か…

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関西二泊三日 その1

金曜日から日曜まで、かーちゃんと関西に出かけた。 目的は大阪で暮らす次女夫婦の顔を見ること。 それから土曜の昼間に趣味人のお友達と飲み会。 他に用事はないから、残りはテキトーに観光。(⇒おおざっぱ) 宿は京都駅前にとった。 初日は近江八幡へ行く。司馬遼太郎の「街道をゆく 近江のみち」にも出てくる、近江商人の町。 街歩きとお堀を見物に行ったのだが、着いたのが4時半。 あっとゆうまに暗くなって…

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ふるさと

4連休の後半、ふたりで新潟に行った。 かーちゃんは墓参り、ワシはBCリーグの野球を見物。 夜は古町で美味しいモンを食おうという算段だ。 新潟市内で墓参りを済ませ、新発田で野球を見物し、市内に戻ってホテルにチェックインすると午後7時を過ぎていた。 ホテルの名はイタリア軒という。 もともとは日本最古のイタリア料理店。なんでそれが新潟にあるかといえば、創業者が明治7年にサーカス団のコックとして来日…