さんが書いた連載詩の日記一覧

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書く

少女の頃から 書くことが好きでした  それは日常からの 逃げ場であったり  思うことを それと言えず ぶつける場でもあり そして 背のびして表現してみたいときにも 書き留め 書き溜めたものが 随分あります ↓は 多分20歳前後の私が書いたと思います :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  「言い訳」    あなたの 吸いかけの …

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窓から春が

南向きの窓から 毎日 明るい陽ざしが 降り注ぐように入る 山ほどの したいこと しなければを 端に除けて 暫くその光の中に身を置く もうすぐ しずく型で今は虹色に光る サンキャッチャーが 陽光に照らされて プリズムとなって 部屋じゅうを踊りだす その沢山の面から転がり出て 軽やかに ステップを踏んで キラキラと跳ねる 私は自由な動きの 踊りを眺めながら 何をするでもなく こころが揺蕩うま…

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「さくら」

車いすを停めると はらはらと散る花びらに 両手を差し出しながら きみは言った 「来年も さくら 見ることが出来るかなぁ」 次の年 きみはずっと 病室のベッドにいた 窓から見える 満開のさくらは きっと きみの眼にも 映っていたよね でも 「来年も」と 言わなかった 春になると 毎年 あのころを 思い出すよ 喪失感に 明け暮れた日々も 思い出に浸って 涙したことも 今では 春霞の花びらの…

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「おやすみなさい」

また 夜がやって来ました きょうも おかげさまで 穏やかに過ごさせていただきました 怖いこと 理不尽なこと 哀しいこと いろいろ蔓延する中で 何ごともなく暮らせること 奇跡です 無念の中にある方や 予期せぬ不幸に 唇をかんでいる方を さしおいて きょうが 無事に暮れることを こころ苦しくさえ 思いますが 与えられたいのち 健康 そこにはまた 与えることの役割も 明日も何かで どこかに どな…

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お別れの日には

お別れのとき わたしは 姿を変えて あなたに会いに行きます どんな姿で 行きましょうか 白い チョウチョウになって 青いきれいな羽の 小鳥になって ちっちゃな テントウムシになって そして  ずっと一緒にいたかった 大切な あなたのところには 小さな花になって 庭の隅で 春が来るたび ひっそりと 咲き続けられたら まいとし 春が来るたび 人間を生きている時には 出来なかった 小さな愛…

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おば~さん

等身大の鏡の前で 立ち止まったら そこに 知らないおばーさんがいた 見慣れた私が映っていると おしゃれをした自分を思い浮かべて 鏡を覗いて のけぞった え? あなたは誰? …でも それは紛れもない私… 気づけば すっかりおばーさんになった 私が 立っていた じっと見ていると これが今の私なんだと 何となく納得し 少しその顔に愛着も湧いてくる こうして あしたからも 諦めと納得を 少しず…

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ピピ!

家じゅう、電子音の鳴るものばかり 食洗器と洗濯機を同時に使いながら キッチンには タイマーをかけてクッキング タイマーが鳴るまで 掃除機を使っていたら  どこかでピピ! …さて どこの音? キッチンタイマーだったのね 焦げる前に火を消して しばらくしてまたピピ! 洗濯機はまだ動いてる 食洗器もまだ止まってないし… あら どこの音? ほかにはセットしてないはず… 立ち止まって考えてもわから…