さんが書いた連載今日の一言の日記一覧

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今日の一言

「子曰く、遠きを慮りなければ、必ず近き憂いあり。」この教訓は一個人、一家、一国にも通じる事です。眼の前の事だけに気を取られて、遠い先の事を考えず、今日の事だけにあくせくして、将来の計画をおろそかにすれば、必ず身近で心配事が起こる。個人でも家庭でも国であっても長期展望に立って、物質的には勤勉・貯蓄・保険・衛生、精神的には教育・修身・安心・信仰を計画的に実践しなければならない。 今の私に、どれも必…

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「子曰く、君子はこれを己に求め、小人はこれを人に求む。」君子は自分を責める事が深く、全てこれを反省する。こうして徳を日々に積んで自分を磨いていく。小人はこれに反し、これを他人に求めて自分で反省しない。だから自分に得るものはなく、いたずらに人を恨むようになる。 家康公の遺訓の中に「己を責めて人を責むるな」という一節そのままの教訓だと思います。私は今に至っても、自己保身に走りがちの弱い人間です。少…

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「子曰く、過って改めざる、これを過ちという。」 人間、誰でも過ちはあるものだ。過ちに気がついてこれを改める事ができれば、これはもう過ちではない。過ちをごまかして改めない事を真の過ちという。そしてその過ちのもたらす災害を受ける。過ちをごまかす悪習を改め、「過っては則ち改むるに憚ることなかれ」(過ちがあれば素直に認めてすぐさま訂正することだ)の意味を更に厳しく言った事のようです。 私も人並み以上に過…

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「子曰く、富にして求むべくんば、執鞭の士と雖も、吾またこれをなさん。もし求むべからずんば、吾が好む所に従わん。」 「富というものは私はさげすみ嫌ってはいない。だから富を望んで得られるのならば、鞭を振るって露払いする執鞭のような下級の仕事でも断らずにその職に就き、富を得る努力をする。しかし、富というものは天命によるもので、自分から求めても必ずしも得られるものではない。だから卑しい仕事についても求め…

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「子曰く、法語の言は、能く従うことなからんや。これを改むるを貴しとなす。巽与の言は、能く説ぶことなからんや。これをたずぬるを貴しとなす。説びてたずねず、従うて改めざるは、吾これを如何ともする末きのみ。」 人を教え諭すには、正面から古えの賢者の教えの言葉(法語)を引用して説く正言と、遠回しに遠慮していう言葉(巽与の言)で説く2種類がある。正当な教訓には誰も服従しない人はいないが、ただ服従するだけで…

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「樊遅従うて舞うの下に遊ぶ。曰く、敢えて徳を崇うし慝を脩め惑いを弁えんことを問うこと。事を先にして得ることを後にす、徳を崇うするにあらずや。その悪を攻めて、人の悪を攻むることなき、慝を脩むるにあらずや。一朝の怒りに、その身を忘れ、以ってその親に及ぼす。惑えるにあらずや。」 弟子の樊遅が孔子先生に質問します。 「徳を高くし、慝(心中の悪念)を治め、そして迷いをはっきりさせるには、どうしたら良いでし…

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「子夏曰く、君子は信ぜられてしかるのちその民を労す。未だ信ぜられざれば、則ち以って己をやますとなすなり。信ぜられてしかるのち諌む。未だ信ぜらればれば、則ち己を謗るとなすなり。」 君子が下の者を使い、上に仕える道を論じている。まず下の者を使う道は、人民に信用される事が先決です。人民に信用されるには、誠意をもって政治を行う事だ。誠意をもって政治を行えば、人民は必ず喜んでついてくる。人民が喜んで従えば…

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「子曰く、これを愛する能く労する勿らんや。これに忠する能くおしうること勿らんや。」 間違った愛と忠(誠実さ)は、その人の為にならない。人を愛して、いたずらに物を与えていたわるだけでは、その場限りの愛であって真の愛とは言えない。真の愛は苦労させることだ。苦労すれば心身共に堅固となり、苦難に耐えうるようになる。「かわいい子には旅をさせよ」という諺のとおりだ。 渋沢栄一は更に加えます。 人に誠実を尽…

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「孔子曰く、君子に九つの思いあり。視に明を思い、聴には聡を思い、色は温を思い、貌は恭を思い、言は忠を思い、事は敬を思い、疑いは問うを思い、いかりは難きを思い、得るを見ては義を思う。」思いとは思慮分別です。君子は天の法則を思慮して、無理のないように行動する。その項目は九つあり、①視る時にははっきり見たいと思い、②聴く時には細かく聞き取ろうと思う。これは私欲や外物に邪魔されず、事物の真相・実体をつか…

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「子曰く、君子は争う所なし。必ずや射か。ゆう譲してしかして升り下り、而して飲ましむ。その争いや君子。」貴族たる者は、決して人と競争はしない。ただ弓道だけは例外である。堂に上り主人に挨拶する時、お互いに会釈し譲り合う。そして勝者に酒をご馳走する。この競争の仕方こそ本当に貴族らしい。ゆうは両手を前に組み合わせて会釈する中国独特のお辞儀。升は殿上(堂上)にのぼる事である。 人と争う事については二つの…

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「子夏曰く、賢を賢として色に易え、父母に事えて能くその力を竭し、君に事えて能くその身を致し、朋友と交わり、言いて信あらば、未だ学ばずと曰うと雖も、吾は必ず学びたりと謂わん。」 ある人の日常行為を見ると、賢徳の師を尊敬するのにまるで女色を好むように、父母に仕えては自分の力のある限りを尽くして孝行し、君主に仕えてはよくその身を君主に捧げて忠義を尽くし、友人と交際するには誠実を旨とし、自ら口に出したこ…

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「有子曰く、信義に近づけば、事復むべきなり。恭礼に近づけば、恥辱に遠ざかるなり。因もその親を失わざれば、また宗とすべきなり。」 有子が言われました。 「他人と約束したことが全て道理にかなっていれば履行できるが、もし道理に外れた約束ならば不可能である。人を敬って全て節度ある礼儀にかなっていれば最上で、恥辱を受ける事はない。しかし、度を越してペコペコすれば、かえって侮られる。姻戚に対して親しみ方…

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「子曰く、吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従うて、矩をこえず。」 孔子先生自身の学問修業の順序を述べていて自叙伝的なものだそうです。 十五歳で学問をする志を立て、三十歳では精神的にも経済的にも独立する。四十歳で人生問題で惑いがなくなり、五十歳で天から与えられた使命の何たるかを知る。六十歳では経験豊か…

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「子、子産を謂う。君子の道四つあり。その己を行うや恭。その上に事うるや敬。その民を養うや恵。その民を使うや義。」 孔子先生は「君子の道にかなうものが四つある。自分自身の行いはあくまで慎み深くたかぶらず、主君に仕えるには尊敬を旨として礼を失わず、人民を養うには恩恵をほどこして無理をせず、国家の仕事に人民を使用する時には、農閑期をあて、かつ公平にして不平不満が出ないようにした。」 と鄭の子産には…

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「子路聞くことありて未だこれを行う能わずんば、ただ聞くあらんことを恐る。」子路は勇気に富み実行力もあった。だから善言を聴いたら、必ずこれを身を持って行動に移した。その実行に努力するあまり、以前に聞いた事で、まだ実行できてない時は、さらに新しい事を聴くことを恐れ心配した。 これは博聞よりも実践を重要視すべきことを説いていて、実行出来ない事に決して耳を傾けるなという意味ではありません。例え実行でき…

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「子曰く、君子は事え易くしかも説ばしめ難し。これを説ばしむるに道を以てせざれば、説ばざるなり。その人を使うに及んでや、これを器にす。小人は事え難くしかも説ばしめ易し。これを説ばしむるに道を以ずと雖も、説ぶなり。その人を使うに及んでや、備わらんことを求む。」その人が君子の器であれば、事(=仕)えやすいかわりに喜ばせる事が難しい。君子はその人の才能をはかり、その長所を使用してくれるから、大変事えやす…

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「子曰く、徳の修めざる、学の講ぜざる、義を聞きてうつる能わざる、不善を改むる能わざる、これ吾が憂いなり。」 孔子先生が、「徳を修めない、学習を習わない、正義を聞いてもついていけない、善くない事が改められない。これが私の心配事だ」と言われたそうです。 あたかも孔子先生自身の事を言ってるようにも思えますが、実のところ、自分になぞらえた弟子たちを諌めたものらしいと渋沢栄一の解説です。孟子は、「人の…

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「子曰く、学ぶことは及ばざるがごとくす。なおこれを失わんことを恐る。」学問の修業は、寸時も怠ってはならない。常に心がけて勉強しても、これで十分というところまで至らないから、いつもまだ到達しないような心情で励まなければならないことを説いてます。 私など人の3倍4倍も努力しても普通の人の半分しか能力はない人です。人並みの努力では全く足りないのです。更に努力と精進が必要だと感じました。

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「子曰く、述べて作らず、信じて古えを好む。窃かに我が老彭に比す。」 孔子先生は、「私が平生言っている事は、みな昔の聖人君主が行ったり説いたことをもとに、今の世に役立つように述べているだけで私の創作ではない。」 先人達の知恵も取り入れ、削ぎ落とすべき事は捨て取り入れるべきものは取り入れるという真理を明確に打ち出す考えのようです。 今はとかく新しさばかりを追求が多いですが、新しいものや普遍…

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「子曰く、奢れば不孫。倹なれば則ち固。その不孫ならんよりは、寧ろ固なれ。」贅沢になると華美に流れて身分不相応に尊大となり、倹約も度が過ぎれば頑固になる。どちらも困った事だが、尊大不孫になるよりは頑固になったほうがマシである。 でも孔子先生の本意は無益な事に浪費せず、支出すべきところには喜んで支出する中庸の道を説いてます。 しかし、これができる人はそうそういませんね。私は目標を持っています…