口は災いの元(もと)

柳田法相が辞任しました。地元選挙区での発言が国会を軽視するものと野党から糾弾され、ねじれ国会の下、なんとしても補正予算の成立を優先させたい菅首相の考えを汲んでの辞任のようです。

 問題の発言とは、法相は「個別の事案については答えを差し控える」、「法と証拠に基づいて適切にやっている」の二つの文言さえ覚えていればいい、というものでした。国会のみならず国民をも愚弄する発言と言えるでしょう。

 柳田氏は法務にまったく関係のない人でもあったようですが、検察改革や死刑制度、裁判員裁判など多くの課題を抱える法相としての適格性が、人間としての資質とともに疑われます。