中世は面白い

堀米庸三著『中世の光と影(上・下)』講談社学術文庫、読了。
 この文庫を求めた17年前は、40歳代の時より余程出張も減っていたが、それでもいつも携帯CDプレーヤーと4,5冊の文庫本を鞄に入れ、列車の中で楽しんでいた。そして帰りはこれに缶ビールを添えて、一仕事終えた幸せな気分で帰路についていた。
 最近は、自室に並んでいる未読本に申し訳なく思い、務めて眼を通すことにしている。というわけで、ここ一週間ほど似かよった本が続いている。

 ヨーロッパ中世は、華やかなギリシャ・ローマの古典文化とルネサンスとの狭間の、「暗黒の時代」と教わった記憶がある。しかし実際の