素浪人の『万葉集漫談』(153話)…歌のない万葉時代の始まり。

759年に万葉集最後の歌が家持によって歌われましが、その後の万葉時代の、歴史を追って見ましょう。
この年、鑑真によって、唐招提寺が建ちます。

そして翌760年には光明皇太后(60才)が亡くなり皇太后の絶大な支持で政権を恣にしてきた藤原仲麻呂(恵美押勝)にやや翳りが見え始めます。
仲麻呂によって冷遇、九州に左遷されて、二度の遣唐使を体験した吉備真備に兵法を学ばせたのもこの年です。

761年、保良宮(ほらのみや・滋賀県大津市)で病気の孝謙太上天皇を僧道鏡が治し、次第にこの独身女帝の信頼と愛情を得ていきます。
それでも8月には孝謙太上天皇と淳仁天皇がお揃い