続 折々のうた

富士の峰 長い休火は 飽きただろ
 そろそろ噴けよ 受けて立つから 

★『続 折々のうた』(大岡信/岩波新書)を読みました。
※あとがきに、「この新聞コラムに対して第28回菊池寛賞が与えられた」とあります。僕の推薦度は★★★★ですが、それを遥かに超える評価なんですね。

《声なくて花やこずゑの高笑ひ  野々口立圃(りゅうほ)
…花が開く事を古くから比喩的に「笑う・咲(わら)う」という。花が高い梢に咲いているから「高笑い」である》

《宿かさぬ人のつらさをなさけにて
朧月夜の花の下臥(したぶ)し  太田垣蓮月
…一夜の宿を貸してくれない人の無情も、今は返