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よくあるご質問

万葉の名歌200選?。…素浪人の『万葉集漫談』(214話)

4516首という膨大な万葉集の中から名歌を100首を選べといわれると、さて、皆さんは如何なさるだろうか…。
かって私は町おこし運動のなかで、町中に万葉歌のモニュメントを立てようよということが決まり、選歌に大変苦労したことがある。選歌するのは70首というのである。
多くの人の目にさらすわけだし、自分の好みをあまり目立たせては良くないと思い、結局、今までに100選をしてきた多くの学者、歌人たたちの歌でダブって選ばれた歌を絞り込み厳選することにした。しかも町の文化、歴史、名所、名産物などと関連づけをするという作業で、大変な思いをした。著作権問題もあるし、解説にも苦労したもので、4か月ほど朝早くから深夜までかかっての大作業だった。関連する写真を蒐集する作業も一苦労したものである。
近くに友人がいて出来上がった原稿をパソコンに打ち込んでくれ、手助けをしてくれたのが有難かった。

この『万葉集漫談』日記のそもそもはそんなところから始まったのを思い起こして今更可笑しさがこみ上げてくるが、そうした経緯から私の手元には「万葉の名歌」「万葉の秀歌」にまつわる本が結構の数ある。

さて、万葉集の成りたちや全体像を浮き彫りにする作業の大変さも
大分理解したし、ここらでまた改めて、万葉の名歌に立ち戻ってみたい。日記ではあるし、ここは私の好みも入れさせていただくことで、ご容赦いただきたい。

(214) たまきはる 宇智(ウチ)の大野に 馬並(ナ)めて
         朝踏ますらむ その草深野
               巻1・4 中皇命(ナカツスメラミコト)
解説・ 今頃はあの宇智(ウチ)の大野ケ原に、ずらりと馬を並べて
早朝の狩り場の草を踏みたてていらっしゃることだろうか。 その(朝露にびっしょりと濡れた)草深い草原が目にありありと、見えるように浮かびますすわ。…という意味の、舒明天皇の狩猟風景に思いをはせた歌である。

中皇命については天皇の皇后説、皇女説などがあるが、声を出して読むと其の声調の素晴らしさがわかる。古代の勇壮な狩り場風景がリアルに浮かび上がるし、天皇へ寄せる深い情愛も感じられて、見事と言うほかはない。
斎藤茂吉も万葉集中の最高峰の1首とべた褒めである。

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