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よくあるご質問

天下の美人が姿を消した!…名歌200選?、素浪人の『万葉集漫談』(224話)

万葉時代、後宮、女官の一つとして采女(ウネメ)という制度がありました。 少領以上の郡司の姉妹、子女で容姿端正な美女が、朝廷への服属、忠誠を誓う意を表すために、貢進させられたのです。

天皇は皇后,妃、夫人、嬪という妻たちのほかに、こうした全国から狩りだされた天下の美女、采女を寝所に侍らすことも多かったようです。  采女は、かってに男性を好きになることなど禁じられておりました。 『万葉集』には、この禁を犯して悲劇を醸した歌も結構あります。

さて、次の歌をご覧下さい。

(224) 采女の 袖吹きかへす 明日香風(アスカカゼ)
         都を遠み いたづらに吹く
              巻1・51 志貴皇子(シキノミコ)
大意・ 美しい采女のながい袖を、艶やかに吹き返していた明日香風も、都が新しく藤原京へ移った今は、ただ空しく吹いているのみ。
…というノスタルジアをこめた詩人、志貴皇子の歌です。

解説・ 華やかな宮殿や朱塗りの高楼も持ち去られ、宮仕えの優雅な女官たちの往来や姿も見られなくなった、明日香の旧都のさびれた姿を悼む詩人の心が哀しく詠われました。
志貴皇子は、天智天皇の子でしたから、弟の天武天皇が天下をとった現在、政権の中枢には入れぬ存在で、一人静かに文学を愛好し文化を享受して過ごす高貴な身分のお一人でした。万葉第2期の歌人としてその名を残しています。
運命とは分らぬもので、皇子のお子様、白壁王が光仁天皇となられるのです。が、それまでにはまだ大きな時代のうねりがあったし、『万葉集』を面白くする数々の出来事がありました。 歴史の悪戯としか思えぬ気がします。

有力な後継者も見当らないままに、政権を去る羽目の菅総理の顔に明るい笑顔が見られて救われる思いですが歴史とは、時代とは、いつの世もこういうように皮肉なものなのでしょうか…。
政権の評価は後世の歴史が下すことですが、慾の突っ張りあいで、政権闘争を繰り返す日本政治屋の姿は断ち切るべき時ででしょう。
何よりも総理をコロコロと変えては、国家の大計など出来る筈がなくグローバルな視点で、日本は三流、四流に甘んじることが多くなって来たことにこそ、目を向けるべきではないでしょうか。
マスコミも、評論家も、一流の人が少なくなり過ぎました。

いやいや、今日は『万葉集』の時代評だった筈、とんだ失礼を致しました。

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