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よくあるご質問

4、フラ・アンジェリコの《受胎告知》

フラ・アンジェリコの《受胎告知》はフィレンツェ近郊のフィエゾーレにあるサン・ドメニコ修道院の祭壇画として描かれたもので、作品は二つの場面に分かれている。左側の茂みを背景とした部分はエデンから追放されるアダムとエヴァであり、右側の豪奢な柱廊では大天使ガブリエルがマリアに受胎を告知する場面が画かれている。
 この二つの題材を同じ作品の中に画くことで、フラ・アンジェリコは人間の原罪とその願いを表現している。主役である聖母の存在をさらに引き立てるため、下部には彼女の生涯を画いた場面が含まれている。
             『プラド美術館ガイドブック』p220。

 この絵の前に立ったK子さんは、以下のような解説をした。
 「グループがいないことを願って、ああ、誰もいませんね。近寄られて皆様御自分のお家におられると思ってかぶりつきでご覧下さい。フラ・アンジェリコの描いた《受胎告知》です。1425年から28年にかけて、室町時代に描かれたテンペラ画ですが、顔料を卵の黄身に混ぜて描く重ね塗りのできない、一発勝負の絵なのです。大天使ガブリエルがマリア様に、あなたが神の子を宿したと告知しています。
 大天使のお顔と真摯な目をご覧下さい。自分が預かってきた神の指令をきちんと全うしなければならないというお顔が印象的です。聖なるものということで金箔が使われております。聖母マリア様はまだ13歳(ある本には16歳と)で、まだ結婚もしていないのです。
 左手の上方を見ますと神の御手が見えます。
 そこから光りが放たれてそこに神の力精霊なる鳩が現われてマリア様の胸に。
 大天使は神のメッセンジャーだったということでそのシンボルである燕が中央の柱の右手に描かれています。神の御子がお腹に宿られたということでございます。
 アダムとエヴァがエデンの園から追放されているのが左手に描かれていますが、時間的に大きなずれがありますが、それは原因と結果。神様のいうことを聞かずに禁断の実を食べるということでエゴを知ってしまった二人です。
 私たちの人生には予期しない苦しみがいっぱいやってきますが、全部意味があって神様の愛によってそうなる。
 彼らたちは自分から進んで神から離れて行ってしまった。その子孫である私たちは全員罪をもっている存在であること。その罪を神様が贖って下さるために自分のお子様を生贄にして私たちを救ってくださる。絶対皆が神の御国にいけますようにイエスをこちらに送られた、という原因と結果が描かれているわけです。綺麗な絵でございます」。

 天使ガブリエルはAVE MARIA「めでたし、マリア。聖寵に充ち満ちているもの。主、汝とともに在せり。汝は女のなかにて祝せられたるものなり」と伝えているのである。
 実は、イエスの祖母であるマリアの母アナも神様に見染められて妊娠していたのであった。ということが、聖書の番外編の『旧約外典』にある(中丸明著『プラド美術館』p42)。

 ヨーロッパの美術館で、《受胎告知》の描かれている絵のない美術館はない。プラドにも、エル・グレコ、ゴヤをはじめとしてたくさんあるが、この《受胎告知》と対をなすものとして、ムリリョの《無原罪のお宿り》がある。
 ムリリョは甘美で親しみやすい「マリア像」を数多く描いているが、スペインカトリックの「マリア信仰」の盛んなのもこうしたところに現われている。

 今、私の合唱団で練習している曲の中に、スペインの作曲家トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア(1548〜1611)の
アヴェ・マリアがある。

http://www.youtube.com/watch?v=YXyqPDU0_fM&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=pjuZL6v2H9A&feature=fvwrel

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