脳裏

私の脳裏にはいつも母がいる。

あまりの暑さと先日の母の様子が気がかりで
忙しく母を訪ねた。

母は先日とは打って変わって上機嫌であった。
朝顔のきれいな団扇を持っていってあげたら、

   「なくなったら大変だから、後ろに名前を書いておいて。」

名前を書いてあげたら、ニコッと笑った。

   「ここは天国だよ。外は暑いのにこんなに涼しいし、
   何から何まで良くして頂いて・・・。」

先日とは、まるで違う人のようである。

   「私ほど幸せ者はいないよ。
   皆に大事にしてもらって、本当に有難い。」

終始、上機嫌であった。

それでも今日は元