『母・オモニ』姜尚中著(集英社)を読んで…。ー書中お見舞い申し上げます。

職を失って久しい。海外への旅にもご縁がなくなって、パスポートも今月いっぱいで期限が切れる。
だんだん歳をとっていくだけか…、という感慨が頭をよぎる。

『万葉集』を読みながら日中関係、日韓関係にも心が動き、そうした因縁の史跡を訪ねてみようかという矢先、一方で衰えて行く体力などを考え合せて思いは複雑な近況ではある。

さて、夏の暑さの中での節電生活にもようやく慣れようかというこの頃、ふとテーブルに置かれた見慣れぬ表装の本に手を伸ばした。それがこの本『母・オモニ』である。
どうやら家内の読みさしの図書らしい。

東大教授という肩書きをもち、NHKの日曜美術館