季巡り短歌 春から初夏

「房総半島へ  平野の景色」

人工の放射能吹く風の地に移りし決意ガチンコ運命

山稜の見えぬ眺めに棲み着くと小さき竜巻数秒を舞ふ

渺々と平らなる地に北を指す山の端なくて迷子の暮らし

町並みは廃屋またはニューホーム小佝痩身路地に老人

雲の壁つなみかと見ゆ 頭上にはザトウ鯨ののしかかるかに

死にし子の空はいかにぞ冥かりし玻璃戸危ふきカラっ風に遭ふ

カテゴリ:アート・文化