備忘録 ドジな「花三題」

その1 冬、藪柑子、あるいは十両の苗を買った。すでに赤い実が丸まるとして下がっていた。

室内で大切に育ていると、双葉が鉢の中に出現。見たことある、ひまわりか白粉花の双葉に似てる。しかしまさか。
やがて似たような葉が出てきたので、成長させておく。次々に出てきて、けっこう親を背丈が超す。

ついにある日、葉っぱが違うではないか。やはり白粉花であった。撤去、庭に移植。

本体の藪柑子の新しい枝には、信じられないほど小さなうすピンクの花が下を向いて咲いていた。実と花が同時につくのだ。

その2 夕闇の頃、駅に帰り着いた時、たまらないような芳香が漂ってきた。食べ