連載:庭の草木・草花など

寒中にも、我が家にも春の兆し―蕗の芽と老紅梅の開花第一号

寒中だ。寒中見舞いなどもいただき始めている。だが寒いだけではない。
 すでに春の訪れの兆しが、我が家の小さな庭でさえ感じられもする。
 三箇日の頃には、未だ影も形もなかった蕗の芽が、裏庭の蝋梅の麓辺りを見回すと、蕗の芽が見つかった。三つ、五つと数えていったら、12株も見つかった。
 既にして、春の到来の程遠からぬことを告げているのではないか。
 玄関の脇にある老紅梅は、たしかに一輪だけだが咲き出した。蕾はみるみる大きくなってきている。ここにも春と到来を予感させる。
 枯らしてしまい、わずか1本だけがかすかに残っている沈丁花は、勢いはないのだが、それでも蕾