風野真知雄の「大名やくざ」。

★3.5 シリーズ初作。久留米藩21万石の分家に3500石の旗本・有馬家があった。その有馬家と近い親族であった300石の旗本・石野家の5男に生まれた虎之助。

妾腹の子で母親は芝、三田、高輪などに勢力を張るやくざの親分「火事の丑蔵」の一人娘・辰である。虎之助は丑蔵の孫として育ったことからやくざそのもの、「水天宮の虎」と呼ばれている。

ところがその虎之助が旗本・有馬家への養子に入り、妻子を得た。そこへ今度は柳沢吉保の後ろ盾で本家の久留米藩への養子入りが決まった。

この物語こそ作者のいちばん得意な分野ではなかろうか。人気シリーズとなりそう。

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