風野真知雄の「大名やくざ2 火事と妓が江戸の華」。

★3.5  シリーズ2作目。久留米藩主に就任したことで、幕閣への挨拶に御礼の引き出物、なんとそこいらで拾ってきたガラクタ、800文。

久留米藩は芝・増上寺を管轄する大名火消し、上野の寛永寺を管轄する加賀鳶を率いる藩主・前田綱紀と競い合う。火事騒ぎの裏にはどうやら暴利を狙う材木商の暗躍が、紀伊国屋文左衛門の姿もちらほら出現する。

「わたしは大名の皮をかぶったやくざなんでさあ」「これぞ情け有馬の水天宮!」おなじみとなった啖呵がぽんぽんと。

そして、あの手この手で柳沢吉保や家臣の荻生徂徠などをいびる話は実に楽しい。

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