佐藤雅美の「悪足掻き(あがき)の跡始末 厄介弥三郎」。

★3.3 都築弥三郎は650石の旗本の次男。養子の口もない厄介である。

そんな弥三郎を厄介払いしようと兄の持ち込んだ話は、250石取りの旗本家への養子の口を匂わす騙りで、兄はまんまと50両もの金を騙し取られてしまう。

弥三郎はこの金をとり返すと、都築家を出て浪人する決心をする。旅人宿で訴訟ごとの仕事をして妻を迎えるが、これがまたとんでもない食わせ者で・・・。

訴訟がらみの話や、やくざの暗躍する世界は作者の得意な分野、この物語は面白いと続編も期待したがなんとまあ哀れな結末。最終章をちょっと変えればそれも可能だったのに惜しい。

講談社だから、他に「