季節がずれていますが。。。
「皐月の思惟」
回りゆく地球の仕組み止むなくてたちまち暗し緑と茅花(つばな)と
老い人の植ゑゐる何かたちまちに人参なすびモロコシも出づ
吾といふ竜巻襲来ダンゴムシの団居(まどい)儚し目をそむけつつ
日に幾度すいとガラス戸よぎる影 尾のみ見わけて猫の道なり
星なくて機体ぽつんと光る夜墨一色の蓋あるごとし
実際は空一杯に星々の燦然と照る粒子に満ちて
そんなことが明日起こるとは知らぬまま蟻も子供も時の往くまま
文明の滅びの跡を覆ふとふ蔦ハイウェイの壁に清けし
しげりたる蔦のみどり葉ながれ落ち新宿変容 固きがや