★3.3 シリーズ9作目。
狸斎の隠居所・五合枡村は山形県の米沢付近とずっと思ってきたのだが、今回その間違いに気づいた。
物語は笹野藩の藩主のご落胤・三之助を伴って江戸へ向かう話である。笹野城下から山越えで鳴子温泉に向かう。
ここで気が付く、調べてみると五合枡村は新庄市あたりの設定だったのである。
更に仙台から海沿いに相馬、岩城、水戸へと。やはりこういう旅ものの設定だと、物語の展開は軽快にすすむ。
作者がこの原稿を執筆中にあの震災、単行本に珍しくあとがきがある。「せめて破壊される以前の海辺の美しい風景を思い浮かべて書いていこう」とあった。
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