連載:クラシック

第13回 クラシック13. レコード・プレイヤー来たる―その歴史をも含めて

妙なタイトルだ。プレイヤーが自分で勝手に来るはずはない。だが、いかにもそんな感じなのである。どうしてか。
 wakohはここで音楽との出会いを語らなければなるまい。
 wakohが子どもの頃と言えば、レコードと言えば、もちろん78回転のSPの時代だった。
 我が家の蓄音機を最も活用していたのは、兄弟も多いのに、wakohだったのではなかろうか。はじめは童謡の類を専ら聴いていた。だが、応接間には、ずっしりと重い20巻にも及ぶクラシックのレコードのアルバムが、がっちりとした、そのレコード・アルバム専用の箪笥(?)に収まっていた。父がドイツ留学の際に求めた大切