風野真知雄の「刺客が来る道」。

★3.7 作者の初期の作品。

藩から理不尽な濡れ衣により追放された佐山壮之助一家。更に藩から次々と送られてくる刺客。

一家は江戸の郊外である道灌山近くの家に住むことになる。壮之助は仕官の道は諦め、万年青や朝顔、ナスなどを育て始める。

境遇が極端に変わったことによる家族のとまどい。娘や息子の行く末を思いやる壮之助。やがて時代はペリー来航という激変の時代を迎えてしまうが・・・。

ほっこりした物語、作者の意図したものが伝わってくる。作者もこの作品のことを思い出して、こういう路線のものもまた手がけてほしいと思うのだが。

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