連載:続・大相撲

第13回 大相撲48.勝負と相撲は同じでない―大相撲春場所千秋楽に

大相撲春場所ははや千秋楽。
 その結びの一番は、ここ3場所優勝からは遠ざかり、36回目の優勝にかける白鵬と、数々の手負いながら、少しでも横綱の貫録を示したいであろう日馬富士。 時間一杯、日馬富士は大変な勢いで突っ込んだ。いくら何でも、白鵬が変わるなどとは思わなかったに違いない。豈はからんや、なんと白鵬は右に変わった。日馬富士はそのまま土俵下に突っ込んでいった。あっという間の勝負だった。 
  これで前人未到の36回目の優勝が決まった。大ブーイングの嵐が館内を襲った。当然であろう。優勝の瞬間を観、優勝表彰式で、優勝賜杯を受け取る様を観たいと、千秋楽のチケ