連載:百人一首

第10回 光孝天皇、君がため~

君がため 春の野に出でて 若菜摘む
わが衣手(ころもで)に 雪は降りつつ

あなたに食べてもらおうと思って
早春の野に出て若菜を摘んでいます。
そんな私の袖に、雪がひらひらと舞い落ちていますよ。

■■解説■■
若菜とは春の七草のこと。
1月7日に七草粥を食べて無病息災を願う習慣は江戸時代に広がった習慣だけど
原型はこの時既にできていた
元々は中国から伝わった宗教的行事、踏青(とうせい)というもので
若菜を摘みながらピクニックに行くという。

ここでいう春は新春のこと
年賀状に書く新春のお喜び申し上げます。
ってあれなので、雪が降っても全くおかしくはない