音楽と音楽家  シューマン (著)、吉田 秀和 (翻訳)

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本書は、シューマンが1833年から1850年頃の間に書いた音楽評論を集めたものである。

この時代、1828年にシューベルトが若くして亡くなった直後であり、中期ロマン派の巨匠、ショパン、リスト、ベルリオーズ、メンデルスゾーン、などが活躍していた。後世に、掛け替えのない音楽的遺産として残されることになる数々の名作が、次々と生まれた時代、まさにその時代を生きたシューマンにより書かれた評論であり、当時の音楽界の雰囲気がひしひしと感じられる。

ショパンを発見した時の驚きは、ペンネーム「オイゼビウス」という分身を使い、『「諸君、帽子をとりたまえ、天才