矢野隆の「生きる故(ゆえ)」。

★3.3 
14歳の飢(かつ)は盗賊の頭に養われた。己の出自は、関ヶ原の敗残兵に襲われた村の娘が生んだ子である。

不要な子として扱われ、それに反発して人を殺してでも生きようとして来た飢は、阿修羅のような働きをする。

そして大坂の陣、浪人の募集に応じると、後藤又兵衛に出会い、真田信繫を紹介される。

冬の陣を経て夏の陣、又兵衛と共に戦うが信繫への使者を。その信繫からも秀頼への書状を託された。皆、飢に生きよというのだ。知り合った菖蒲という娘と東を目指して・・・。

今年は「真田丸」の年、大坂方の戦いが主になるのは仕方ないか。物語としては、便乗ものの域を出