連載:日本語

評論家も文章がヘタッピ


なにを言おうとしているのか。
『谷崎の闇,映画の闇』のテーマなれど、はてさてそのテーマについての記述がどこにある。
分かりにくいし、明確に書かれていないので、テーマ内容を読者が文中から探すはめになる。

「谷崎潤一郎」は「小説における絵画的天才」だが、「彼の武器は画家と異なり,画筆と絵の具ではなく,言葉,あくまでも言葉なのである」。
そして、「絵画において,対象のすべての細部は観る者の前に同時的に現前する。一方,言語表現では,対象を構成するすべての細部が同時的に呈示されることは原理的に不可能であり,その細部は文の流れに従って,順番に呈示されることになる