門井慶喜の「屋根をかける人」。

★3.5  2012年の4月、時代小説好きの散策オフ会を近江八幡で実施した。

その時見かけたメンソレータムの建物、それがこの物語の舞台だった(当時はまったくそんな知識はなかった)。

24歳の米国青年ウィリアム・メレル・ヴォーリズはここにやってきた。

キリスト教伝道者ではあるが、正業は滋賀県立商業学校の英語教師として赴任。

しかしその後の人生には紆余曲折が。1500もの洋風建築物を手掛け、メンソレータムの日本販売権を得て全国展開。

私生活では広岡浅子の娘婿(恵三)の妹(満喜子)と結婚し、帰化。日米戦下に苦難の時代を歩む。

あの地にこんな物語が存