連載:続・大相撲

波乱万丈な幕開け―大相撲名古屋場所初日

はやくも大相撲名古屋場所が始まった。いくつかの話題があった。
 第一人者白鵬は、千代の富士の1045勝、そして魁皇の1047勝を、あと11勝で追い越すということだ。数々の記録更新を成し遂げてきた白鵬の残されたほぼ唯一の記録だ。
 結びの一番は、大関からは陥落したものの、小結には留まった琴奨菊との対戦だった。盛りを過ぎた琴奨菊を問題としなかった。その懸命な寄りを堪えた白鵬は、小手投げで切って捨てた。連勝記録更新もなりそうな勢いだった。

 だが、鶴竜は正代を寄り切りに下したものの、稀勢の里は新関脇御嶽海に完敗した。その激しい寄りに、稀勢の里は左をこじ入れる